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​こころの相談

令和5年度もいよいよはじまりました。昨年8月中旬に開院した当クリニックも半年を経過いたしました。新しい学年になるこの時期を区切りとして、昨年度、心の相談室の利用状況につきましてまとめてみましたのでご覧いただければ幸いです。 

​こころの相談

まずは相談件数ですが、電話やメールなどを含めた総件数は55件。うち、診察に結び付いたケースが48件でした。男女別を見てみるとほぼ半々。 

市町村別では、滝沢市が7割、盛岡市が3割、他に八幡平市と雫石町から各1件でした。学校区分では小学生が半分。中学生が4割。高等学校と就学前が約1割でそれぞれ4件と2件となっております。 

小学生の中では2年生の相談が14.6%と、他の学年より多く、入学して1年を経過すると段々子どもの持つ特性が見えてきたり、スクールサポートの体制がなくなって個別の配慮が難しくなってくることもあるのかと思わずにはいられません。一方、中学生は1年生が25%となっており、より所属集団が大きくになり、新しい環境に移行することが難しい子にとっては大きな試練となっているのかとも考えます。高等学校からの相談も1年生であり、環境への適応というハードルで躓く(篩が効いてしまう)側面があるのかと思ってしましました。 

おおまかに、相談を分類してみると、不登校が5割、発達障害系の問題と思われるものが2割、神経症的な訴えと心身症的な訴えが15%ずつとなっておりました。また、特徴的な状況とすれば、統計数には上げていないのですが、新型コロナウイルス感染を契機とした不登校も何件か見られ、この状況が今後も続くものであろうか心配でもあります。 

相談後の経過ですが、まずは当クリニックで定期的に面接などをしたケース(主に午前中の心の相談室を利用)が6件(12.5%)。他院紹介ケースが4件(8.3%)。治療終結ケースが2件(4.2%)となりました。残りの75%は、継続治療には至っていないケースで、中断しているケースです。外来相談が基本ですので、子どもや家族に求められなければなかなか手が出しにくいものだなと痛感しております。 

しかし、この半年余りに学校訪問をさせていただき個別ケースの情報収集や連携、学校現場に対する協力を行ってまいりました。加えて、市の教育委員会をはじめ近隣の学校の相談会議にも参加させていただくなど、相互に情報交換しながら支援できることを模索して実施してまいりました。 

関係医療機関とも情報交換に積極的に出向き、学ばせていただきながら多大なご協力をいただくことができました。ありがとうございます。 

 

まだまだ相談から支援に結び付くケースは少ないですが、新年度、気持ちも新たに、また相談を受けて行こうと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 

 

鵜飼こどもクリニック 心の相談室 

担当 看護師長 遠藤純一 

​こころの相談 運営状況

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